<テオドロ・アパリシオ・バルベラン> ”Teodoro Aparicio Barberan”
管理人:FAKEがメリロの次に大注目している作曲家!

 テオドロ・アパリシオ・バルベランは1967年、スペインのバレンシア生まれ。彼はシャティバの音楽学校でサキソフォン、ダブルベース、ピアノ、および作曲を学びました。在学中彼は色々な賞を受賞する優秀な生徒だったようです。彼の音楽の教師はM.ヴィダル、F.モラル、M.ルロピス、G.カステルラーノ、M.ミジャン、J.マリー・ロンデリックス、そしてA.ダニエルでした。3年間彼は、ヘローナでブルーノ・メンブレイ(パリ・オペラ座の副指揮者)によって、作曲コースに参加しました。そこで彼は作曲家リュイに師事しました。 バルベランはスペインの新鋭作曲家として精力的に活動中です。最近、スペインの吹奏楽作曲家が人気急上昇中(フェルランやカステルス)なのでこれからどんどん有名になっていくことでしょう。
作品はまだまだ少ないですが・・・。


<バルベランの作品> ”Barberan Works”

<交響曲第1番「アスガルド」> ”Symphony No.1 Asgard”

演奏:スイス陸軍交響吹奏楽団
指揮:ヤン・コーベル
 交響曲第1番「アスガルド」は2001年にかかれました。「アスガルド」とは最高神オーディンに率いられた神々が住む天の宮殿のことで、バルベランは北欧に伝わる神話を題材に3楽章からなる交響曲を書き上げました。重厚でドラマチックな響きと情熱的なサウンドが印象的な作品です。 バルベラン初の交響曲で力の入ってる作品だと思います。この曲は少し暗めの作品ですが、聞き込めば聞き込むほど曲想を理解できるようになり、いろいろな発見が出来、何度も何度も聞いてしまうようになります。単純には書かれていない作品だからこそ飽きがこないんでしょうね。ヨハン・デ=メイの指輪交響曲みたいに有名になってほしいですねぇ、この作品には。
 第1楽章「ヴァル=ホールの扉」は、打楽器群のソロで始まります。後に登場する金管楽器は荒れ狂い第1主題を奏でます。いったん静かになりますが、再び狂乱して終わります。
 第2楽章「雲への警戒」は、暗い雰囲気から入っていき、フルートとオーボエの絡みがあり、バスクラとフルートの掛け合いも見られます。徐々に盛り上がっていきます。神秘的な雰囲気をもった楽章です。ラスト寸前、少し暗い賛美歌のようなものが聞こえてきます。
 第3楽章「狂乱する男」は、トロンボーン、チューバのずっしりとした音と打楽器のソロから入ります。打楽器がこれでもか!これでもか!って登場します。(私にはたまりません(・∀・)ニヤニヤ)映画音楽を聞いてるようなカッコいい旋律が金管楽器によって次々と登場します。本当にむちゃくちゃカッコいいんです!(メリロとは違ったカッコよさ!)中盤、金管楽器「トロンボーン・ユーフォニアム・チューバ→トランペット・ホルン」といった感じで重くのしかかる様なフレーズが登場します。それを終えた後、クライマックスに向かいます。クライマックスはこれまた凄く華やかで、感動してしまいます!バルベラン万歳!!(指輪交響曲よりも好き!指輪好きの人には申し訳ない。) 
 演奏はスイス陸軍交響吹奏楽団です。スイスを代表する吹奏楽団でスイスの吹奏楽文化の中心となり、支えている楽団です。メンバーも約80名程で構成されています。もちろん国外でも精力的に活動を行っています。この「アスガルド」もしっかりとした演奏で、上手いの一言です。
 このアルバムのカップリング曲はベルト・アッペルモントの交響曲第1番「ギルガメッシュ」です。