ヘンリー・キンバル・ハドリーは1871年にアメリカのマサチューセッツに生まれ1937年に没した
作曲家です。日本ではまったくといって良いほど知られておらず、故郷アメリカでのみ知られている
くらい可哀相な作曲家でもあります。その理由は音楽にあるのか?と思いでしょうけど、
彼の音楽はすごく良いです。リヒャルト・シュトラウス好きは聞くべきでしょうね。
私としてはもっとレコーディングされて、演奏会で取り上げられてほしいと思うのです。
ハドリーのいろんな曲を聞きたい!そんな気持ちでいっぱいなんです。


交響曲第4番ニ短調、音詩「大海」、狂詩曲「罪な妖精」
演奏:ウクライナ国立交響楽団 指揮:ジョン・マクローリン・ウィリアムズ
 1曲目の音詩「大海」であなたもハドリー・サウンドの虜になることでしょう。すごく良い曲!私は感動しました。海の様子を見事に描ききった作品だと思います。まるで自分が航海でもしているかのよう。嵐が訪れる場面もすごく良いです。交響曲第4番こそ、ハドリーの真髄!そしてR・シュトラウス的サウンド!この人良い曲書きすぎ!各楽章に東西南北のタイトルがついています。「北」は第1楽章。弦の伴奏とホルンの旋律がカッコ良い!吹奏楽にも編曲してほしい・・・。第2楽章の「東」はちょっと悲しい旋律ですが、途中出てくるバリバリのホルンは燃えます。第3楽章の「南」はなんとラグタイム形式を導入した珍しい作品です。とにかく楽しい!そしてラストの楽章「西」は、冒頭からたまりません。これぞR・シュトラウスって感じです。全然現代音楽に思えない・・・。こんな良い曲があるのにもったいない。たのむからN響よ、演奏してください!