ジェームス・L・ホゼイ Profile |
ジェームズ・ホゼイはテネシー州のナッシュヴィルで生まれ、ヴァージニア州のノーフォークで育ちました。 高校卒業後にトランペット・プレイヤーとしてアメリカ軍隊に入隊し、米国軍隊音楽学校を卒業しました。 入隊して3年間過した後、ワシントンのアメリカ軍隊バンドでコピエストとして仕事を始めました。 ホゼイは「プロの作曲者になりたい」という願望を持ちつつ、コピエストの仕事を自分の研究や技術を伸ばすために過ごしました。1981年には、アメリカ軍隊バンドのスタッフ編曲者として、高い地位を獲得しました。スタッフ編曲者として活動中、パティ・ラベル, アーミー・グラント, リバ・マッケンタイアー, そしてリー・グリーンウッドなど多くの有名なアーティストの為に 作曲をしました。たびたび彼の作曲した音楽は、外国の高官、外国の国家首相や大統領の為にアメリカで演奏されました。ワシントン記念碑や米国連邦議会議事堂の式典など、大きなイベントでオリジナルの作曲を依頼されることも何度もありました。その中でもNATOの50周年記念を祝う式典のための曲を書いたことがとても名誉な事でした。 彼は20年の間に、軍から2つの功績のある勲功章、2個の軍隊賞賛メダルを受け取りました。コリン・パウエル将軍の引退式の為の行進曲も書きました。その後現在は、アメリカ軍隊を離隊し、再び故郷であるノーフォークに戻って、「カーナウ・ミュージック・プレス」の専門作曲家として日夜作曲活動を行っています。 |
”James L. Hosay Music Works”
一つの声に導かれる時 【試聴】 |
私がホゼイの中で一番好きな作品。最もホゼイ節の聞ける作品ではないかと思う。冒頭の明るいファンファーレにしろ、曲の大部分を占める落ち着いた旋律にしろ、どれも最高傑作だと思うから。パーカッションの使い方もこれが一番良い。ファンファーレの後のホゼイ節はとても感動的で涙を誘う。映画音楽のエンドクレジットで流したら最高に盛り上がると思う。長い中間部が終わると華やかな後半へと移って行く。この部分もまたもや素晴らしい。クライマックスは本当に感動させる終わり方をしてくれる。この作品は本当に良い。 |
ペルシス |
ペルシスはホゼイの中で一番の人気作だろう。あちこちで演奏されてるし。説明は要らないと思うけど、でも簡単に説明しておくと、「ペルシス」というのはギリシャ語で「ペルシャ」の意。この作品にはとあるストーリーがあって、アメリカ人男性が古代ギリシャの都市「ペルセポリス」にタイムトラベルするというファンタジーが描かれている。曲を聞けば分かるとおりあっちの匂い(ギリシャとかエジプトみたいな旋律)がプンプンする。いつものホゼイ節はあまり感じられず、優しい旋律にはあまりお目にかかれないが、それはまた別のホゼイの世界が楽しめて良い。クライマックスは終わったかと思わせておいて終わらないフェイントが面白い。 |
オッターの峰々 |
ホゼイの名前を初めて教えてくれた作品がこれ。94年の作品。小・中学生向きの優しい曲。簡単といえども単純には作られていないので聞く側も難なく味わうことが出来る。旋律はホゼイらしい響き。テンポもそれほど速くなく、演奏はしやすいと思う。 |
コロニアル・コラージュ |
冒頭のシンバルの一撃から幕を開ける。可愛い系伴奏に乗せてファンファーレチックな展開を見せる。スネアドラム単独伴奏に乗せてピッコロから始まり、数々の木管楽器による主題が提示される。それが全体に移って行って華やかさを増す。パーカッションのソリをはさんで中間部へ突入する。旋律はホゼイ節。聞きやすくて優しい旋律が流れる。またもやパーカッションのソリをはさんで後半へ。クライマックスは派手に終わる。 |
ブラック・グラニッド |
少し中世チックな作品。これから戦士たちが戦場へと赴くようなイメージさえ持てる。力強い旋律、木管によるホゼイ節は炸裂。中間部も良い。後半は前半よりもエネルギッシュで終結する。 |
交響行進曲「プライド・オブ・ザ・フリート」 【試聴】 |
ホゼイが2003年から2004年にかけて書いた作品。久々に難易度の低い作品に仕上がった。交響行進曲と付く位なのでシンフォニックなマーチになっている。2004年度のコンクールでもしばしば取り上げられているみたいである。サウンドの形式は「ブラック・グラニッド」系。 |
オヴェイション序曲 |
金管のファンファーレから幕を開ける正統派のホゼイ作品。旋律はホゼイ節が聞ける。ホゼイ独特の優しい旋律は本当に良い。難易度もそれほど高くないから若手集団にも余裕の域だろう。中間部のトランペットによる旋律も泣かせる。 |
ガーディアンズ・オブ・ピース |
エネルギッシュな作品である。なんとなく「プライド・オブ・ザ・フリード」に似ている。中間部は少し「一つの声に導かれる時」の面影が有る。でもホゼイらしさは健在である。 |
ラフ・ミックス 【試聴】 |
ホゼイもオリジナルのポップスは書く。この作品はポップスというよりはファンキーだ。ドラムソロから始まりビッグバンドみたいなサウンドがどんどん登場する。聞いていて楽しい。ドラム伴奏の合間に入る、ビブラスラップがいい味を出している。 |
フュージョン・ファクトリー 【試聴】 |
タイトルのとおりフュージョンを感じさせる作品である。中間部は少しリズムを変える。後半はまた前半と々旋律でクライマックスに向かうにつれ大いに盛り上がりを見せる。 |
レット・イット・シャイン! |
フルートの旋律とヴィブラフォンの伴奏が組み合わさるとこんなにも神秘的なのかと思った。それが終わると低音とパーカッションの伴奏に木管による旋律が現れる。楽しいポップスだ。 |